旬も終わろうとするカニ漁。その夜、ニャッポン海に面した境湊港では、この漁期最後のカニ水揚げ作業が行われていた。
星空の下、家業のカニ漁を手伝いながら天文台助手を務めているハナサキは、謎の発行物体の大群を目撃する。彼は、すぐに恩師である国立焼津天文台のタラバ博士に連絡し、恋猫サワと共に焼津に向かった。
その頃、世界の各地でUFOが続々と目撃され、タラバ博士や物理学者のマツバ博士が研究を進めるなか、首都・焼津を始めニャッポン各地の漁港で両手を高々と上げて闊歩する宇宙猫、バンザイ星猫が出現する。
「シンアイニャル、ニクキュウノミナサン。コノホシノ、カニガ、アビニャイノデ〜ス」
大騒ぎする漁猫タチに向かい、バンザイ星猫は友好的且つ紳士的な態度を示し、片言のニャッポン語で、環境汚染による惑星・肉球のカニ資源危機を、ウルウル瞳で切実に訴える。
タラバ博士と合流したハナサキは、宇宙猫の真意を調査すべく宇宙船に潜入する。漁で沁み付いたカニ臭のために、すぐに捕まってしまうが、緊急避難用に持参した「境湊漁協特選本ずわい蟹3匹セット」により、まんまと彼らの目的を聞き出すことに成功する。
宇宙猫の本当の目的が惑星・肉球の全カニ資源の略奪にあることを知ったハナサキは、宇宙船の窓から船外に潜むサワに向かって、手旗信号で肉球防衛軍の出動を要請する。
肉球防衛軍が攻撃準備に奔走するなか、秘密漏洩を知った司令官は、凶暴な宇宙怪蟹ガニラを焼津港に出現させた。
宇宙侵略からの防衛という肉球防衛軍の新たな戦いが今始まる・・・ |
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