豪猫が群雄割拠する戦国の時代。豊かな漁獲に恵まれた、とある湖の東岸に敦狗(とんく)家の一族が、その対岸には敦狗の本家にあたる紗牟(しゃむ)家の一族が、それぞれ城を構えていた。
湖の中央に浮かぶ小島は「猫神の島」と呼ばれ、石の招き猫が祀られている。その石猫は、”カツオブシ丸”と呼ばれる剣を携えており、
神通力が宿ると伝説で語り継がれていた。
領主・紗牟ジュウベエと敦狗の娘・サクラは、許嫁同士。だが、平和な日々は、隣国・阿毘(あび)家の領主・祢子柴玄蕃の
侵略であっけなく崩された。
辛くも難を逃れたジュウベエ。しかし玄蕃は、ジュウベエの居所を サクラの父・千衛門に詰問し、応えぬ千衛門をタマネギで殺害。
さらに兄・カン太を監禁してネコ草を断ち、毛玉が吐けない拷問で 責め続けた。従者トド平とともに、必死の祈りを招き猫に捧げるサクラ
であったが、その招き猫も、ついに玄蕃によって爆破されてしまう。
幾多の苦境を乗り越え、猫神の島でジュウベエと再会したサクラで あったが、二匹共々玄蕃に捕らわれの身となる。磔にされたサクラの
願いは、ついに湖底に届き、湖面が逆巻きながら二つに割れた!
荒ぶる魔猫に姿を変えた招き猫が、伝説の神剣”カツオブシ丸”とともに、 今ゆっくりと姿を現した・・・
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