『大怪猫シリーズ第4弾』
ゴロ対キングチャトラ
ポスター画像『ゴロ対キングチャトラ』
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スタッフ&キャスト

Stuff & Cast

企画・制作: 曽根麻矢
監督: 葉月奨
脚本: 上原ショータ
特撮: 粒羅屋ハジメ
音楽: 井福部アキニャン
出演: 斧河うしこ
加島テツ(仔役)
阿部ナオ(仔役)
佐伯イサム(仔役)
相馬ゴン
   
  
物 語
 日々巨大化していく首都・焼津。ネコたちは高度成長を謳歌し、自由を賛美し、そして目的を失った。ニャッポンの主要都市で、この年、初めて捨て猫の件数が1万を超えた。捨て猫はこれまでも全国で発生していたが、ここ数年の捨て猫傾向は、無節操に産むだけ産んで、駅のコインロッカーなどへ捨てる若猫の急増に特徴付けられていた。
社会のモラルは、荒廃の途にあった・・・

 そんなある日の夕暮れ時、焼津の労務者街にあるガード下に1つの段ボール箱が捨てられていた。箱の中には3匹の茶トラの仔猫が・・・仔猫たちは空腹に力なく鳴きながらも必死で身を寄せ合っていた。だが、その日暮らしが精一杯の労務者街で仔猫たちにミルクを与える者はなく、その幼い命はゆっくりと、しかし着実に、消えようとしていた。

 猫に目には見えない強大な波動の渦が、仔猫たちの上空に渦巻き始めていた。生きるために産まれてきたものが、これから歩む道を自分で選べないまま、なぜ死んで行かねばならないのか・・・それは絶望と怒りに満ちた波動であった。

 その頃、宇宙からの放射線を監視する国立宇宙線研究所では、宇宙の彼方から特殊は宇宙線がこの惑星・肉球に降り注いだ事実を捉えていた。その宇宙線は次元を超越して、猫類の思考を増幅し、具現化するという。しかし、主任研究員の平木ナオリが行った報道記者会見の内容を理解できたネコは、ほとんどいなかった。

 その会見放送が流されていた正にその時、焼津に巨大な怪猫が出現した、との緊急速報が入った。夕暮れの空に巨大な翼を広げ、3つの頭を振りかざし、怒りと悲しみを鳴き声を発しながら飛翔する巨大な段ボール入りチャトラ。キングチャトラの出現であった。

 ナオリはその鳴き声を聞いた途端、これが最も恐れていた宇宙線による残留思念の具変化であることを悟った。これまでに捨てられた幾多の捨て猫の恨みに満ちた残留思念が、謎の宇宙線により超巨大怪猫となって復讐する・・・

 そのキングチャトラの鳴き声に呼び覚まされるように、焼津の港に大怪猫ゴロが浮上した!今度のゴロは、ちょっと違う! そう感じるナオリが見守る目前で、キングチャトラの悲しみを本能的に察知したゴロは、彼に向かって突き進むキングチャトラにマタタビ火炎を浴びせることなくガッシリと受け止めたのだ。

 ゴロはキングチャトラの怒りを鎮め、3匹の仔猫を救うことができるのか? これまでと違った、新たな戦いが今、始まろうとしていた・・・
     
     
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