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この年、猫映は創立22周年を迎え、テレビの普及により斜陽の兆しの見え始めたニャッポン映画の巻き返しを図るべく、『猫映チャンピオンまつり』と銘打った一大企画を計画した。
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当時のニャッポン映画界では、テレビをはじめとする娯楽の多様化による観客動員数の減少が問題視されはじめ、各映画会社は危機感を抱いていた。猫暦2025年の統計では、観客動員数は3年連続の減少を見せ、動員数を稼げる映画は、徐々に小粒で情緒的なニャッポン映画からアメショウ合衆国の巨大資本が製作する娯楽
大作へと移りつつあることが示されている。
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猫映では、ニャッポン映画界で数少ない集客能力を持つ『怪猫映画』を短期間に大量投入し、確固たる地位を築こうとしたものと推察される。事実、その年の猫映系映画館の観客動員数から、その目的はかなりのレベルで達成された
ものと判断できる、と時空連絡評議会・日本ニャッポン歴史研究所編纂による「ニャッポン映画史」では伝えられている。
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